La Fonera+ と DD-WRT(+OLSRd)でメッシュネットワークを作る

こちらのサイトを参考に実際に作ってみましたが、思った以上に上手くいっています。
LaFoneraでOLSR動かしてMesh networking

メモとして、個人的な補足も入れておきます。
OLSRなどの詳しい技術はよく理解しているわけではないので、勘違い等ありましたら連絡ください。

環境

La Fonera+はもちろんdd-wrt化されたもの。工場出荷時としてリセット済み

利用環境

母屋と離れ(30m離れた)にて、ネット環境のない母屋にWi-Fiを設置するべく利用しました。


Foneraは2台利用(それしか無い)
一方はブロードバンドルーター側、インターネットへの参加用ノード
もう一方は、ネットワークを広げるためのノードとして。DD-WRTの仮想インターフェイスの設定を行い、ネットワーク参加用のSSIDを設定。
実際に運用してみてます。
理想はこんな感じ。

[インターネット]
     ┃
[ブロードバンドルーター]
     ┃
     ┃ : 有線
     ┃
[ノード1 : Fonera+]
     ‖
     ‖ : 無線 物理APでOLSRdメッシュネットワーク
     ‖
[ノード2 : Fonera+]
     ‖
     ‖ : 無線 仮想APの作成
     ‖
[ノートPC : Wi-Fiで接続]

方法

参考リンクを確認のこと。
個人的に躓いた部分を補足。

v24-sp2での無線インターフェイスのブリッジの外し方

場所が変わっています。

Setup > Networking >Port Setup
インターネットへの接続が出来ない

ブロードバンドルーターに接続しているノードのDHCPを切ることで接続できました。

Setup > Basic Setup > Network Address Server Settings (DHCP)
で、DHCP ServerをDisable

ブロードバンドルーター側でDHCPを働かせているなど、ネットワーク内にDHCPサーバーが有るならすべてのノードでDHCPを切るべきかもしれません。

ノードへの参加は有線だけ?

無線も出来ました。

例えばブロードバンドルーター側でない、単独のノード(リンクでの2〜4)を無線でPCと接続したい時
Wireless > Basic Setting > Virtual Interfaces
ここで仮想インターフェイスを作成して、適当なSSIDを設定。

さらにWireless > Wireless Security にてセキュリティの設定も出来ます。一応WPAで試していますが、今のところそこへの接続に問題はないです。
ただ、ノードとの通信の弊害が出るかもしれないので(たまに接続が切れたりするので)、やるべきではないのかもしれません。

すでに設置してあるブロードバンドルーターに参加させるには

リンク先の設定をすべて真似てから、家に有るインターネットに接続済みのルーターに接続する場合
ネットワークを既に組んでいる場合は、そのネットワークへ参加させれば良いです。

例:ブロードバンドルーターのアドレスが192.168.10.1の場合
リンク先の説明で、[fonera1]の設定から

  • OLSRの設定も変える
    • Setup > Advanced Routing > Advanced Routing

[fonera1]のHost Net Announce を 192.168.1.0/24 -> 192.168.10.0/24
これを忘れると動きません。(実際にミスった)

宛先ネットワーク = 192.168.0.0, サブネットマスク = 255.255.0.0, ゲートウェイ = 192.168.10.2
宛先ネットワーク = 10.0.0.0, サブネットマスク = 255.0.0.0, ゲートウェイ = 192.168.10.2

自分の環境はバッファローの無線ルーターで、メトリックの項目もありましたが、デフォルトのままにしてあります。

気になること、ToDo

ノード間の通信路のセキュリティってどうなの?

ネットで調べた程度ですが、よくわからないです。メッシュの部分って覗き放題なんでしょうか?
DD-WRTやOLSRの設定画面にもセキュリティについてのことは書かれていないので、まだ考慮されていないかも。

  • DD-WRTの無線インターフェイスでセキュリティをかけれるので、すべてのノードで同じ設定をすることでノード間の接続でセキュリティをかけれるかもしれません。OLSRデーモンがそれを考慮していたらの話ですが。
たまにノード間の接続が切れてる

1日ほったらかしにしてるといつの間にか切れてたりします。各ノードの再起動でとりあえずしのいでます・・・
信号強度が弱くて断続的に接続が切れている様子です。La Fonera+だと性能的に厳しいのかな?

ノード間の通信状況を見るためには

ネットワーク内に参加して(各ノードに無線のAPが有るならそこに接続しつつ)、DD-WRTやOLSRdのWEBインターフェイスにアクセスすればわかります。

実際に母屋とそれなりに離れた場所であるためかノード間の信号強度が怪しいこともありますが、通信速度はそれなりに出てくれます。
DD-WRTのステータスで確認したところ、強度が18%程度で運用していてネット接続は平均5Mbpsほど出ています。
当たり前のことですが、ノード間の通信環境が無線の接続時にわからないのが面倒なことぐらいです。でも今の状況でも個人がつかうなら十分実用的です。
アドホックネットワークが実際に使えることになるだなんてまだまだ先なのかと思っていましたが、
境さえ揃えれば誰でも始められるところまで着ていたとは・・・ワクワクものです。


それにしても、La Foneraは2.0nしか売っていないんですかね。ちょっと高いし・・・
DD-WRT化できて安いルーターって他になにがあるんでしょうね?

追記

2010/09/26

まだ数日程度の利用ですが、ノード間の接続があまり安定しないようで、実利用はとりあえずやめました。
今は、仮想的に作っていたAPを止めて、ノード間の通信がどの程度継続して動くかを調べています。
それと、OLSRdの設定も調べておかないと

2010/10/02

Fonera+を互いに近くに起き、仮想APなどの余計なこともせずに、ひとつのノードをネットワークに参加させてモニターしていましたが、ping連続送信は8時間あたりが限界のようでした。
一時的にネットワークを展開させるなら、設定さえしておけばいつでも使える利点は良いです。連続運用には向かない物なんでしょうかね?

  • OLSRdの設定はまだ調べてない
  • OLSRをOSLRと誤記していたので修正しました・・・
2010/10/21

OLSRdの設定で、LinkQualityLevel という項目を0にすることで連続接続に成功しています。
この設定はノード間の通信にエラー訂正を入れるものだそうで、0は訂正しないことだそうです。