HDDは永久保存できません。

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あのイーレッツから: 山口百恵ピンクレディーも消えました(;;) [ITmedia +D Blog]
http://plusdblog.itmedia.co.jp/okugawa/2006/06/post_646f.html?ref=rssall

に触発されて


最近は結構な率ではやってきたHDDレコーダー
デジタル放送、ハイビジョンという美しい映像をより多く溜め込むために大容量化が進み、いまや三種の仁義なるものの代表にでもなってきたと思います。
編集(CMカット)が楽、頭だしが瞬時、などPCの性質をそのまんま家電に持ち込めた特長があって、とても便利な存在となっています。


とはいえ、PCの性質をそのまま持ってきたということは、リスク因子もそのまま持ってきたということになります。
HDDの性質上、アクセスしているときのトラブルが一番の弱い点です。
たとえば今までの家電では、何かトラブルが発生したときには大体電源を切る(コンセントを抜く)が一番楽な対処法でした。
しかしこうしたPCの性質を持ってきた家電というのは一筋縄ではいきません。


HDDの動作状態により、そのときに電源を落としていいのか左右されます。
アクセス時はディスクを読み取るヘッダが働いているので、そのときの電源を切る行為はディスクの損傷、不良なデーターの作成という問題が発生してしまいます。
それによってHDDは修復不可能な状態に陥り、読み取りが不可能になる現象が起きます。
データーを、細かくアドレスで管理しているHDDにとって、読み取り出来ない場所の発生は、下手をするとそれ以上のデーターの読み取りに進めなくなり、アドレスの整合性が取れなくなるためそのほかのデーターも読むことが出来なくなるというわけです。
HDDをVHSと同じ扱いをしてしまっては、性質がまったく違うものなので、非常に危険な行動になります。


HDDの怖さが多少はわかってもらえたでしょうか?
HDDはモーターもあるわけですので、消耗品ということになります。動くものはいずれ壊れてしまう、これ定説です。
VHSの場合、テープを動かすモーターは再生機器内蔵であったため機器修理により元通りなのですが
HDDの場合は、そのもの本体に収納されています。しかも普通に窯を開けて取り替えるという作業はディスク本体を表に出す行為になり、そのディスクはほこり厳禁。
よってHDD自体の修理というのは大変な作業であり、修理にも費用がかさむことになります
ということもあって、HDDは消耗品というわけになります。まぁ修理に出す頃には、ディスクの読み取り部分自体もだいーぶへたってきているはずなので、修理すること自体が理想的ではないということです。


ということで、HDDは寿命が存在する。よくわかってもらえたと思います。ではどうすればいいのか
PCを使っている人なら、大体の人はわかることですが、バックアップをすることが最大の対処策となります。
レコーダーでの大体のバックアップ先は書き込み可能なDVDになります。DVD-RやDVD-RW +R,+RW,RAMなんてものがありますね。
それらに保存していくことにより、長期的な保存が可能になり、データーの整理にもつながります。なにより、どっちかが再生できなくなっても、元に戻せる率が格段にあがるので、実際はこういうバックアップ体制は必須になるということです。
これは余談のうちなのですが、DVDディスク自体の品質も考えるといいです。格安のディスクというのは生産状況がよくなかったり、材料自体が安いもので、保存環境がちょっと悪いだけですぐに読み取り不可能になったりするので、安物はやはりお勧めできません。
保存状況の確保も必要になってきます。デジタル化したデーターというのは、非常に繊細な物です。たとえば"001001"というデータが、ちょっとしたミスによって"001011"という風に変わってしまったために、読み取れなくなることなんて普通にあると考えてもらったほうがいいです。
これからのデーターの保存という点からすると、記憶媒体、保存場所にはお金をかけて、環境をよくすることが、保存期間の時間を延ばす秘訣になるということです。


HDD、DVDでの永久保存というのは、実際のところ不可能な確立だと思います。
ディスク自体の寿命に落ちる前に、新しいディスクに書き込みなおす。定期的なバックアップが大事になっていきます。
みなさんも、いまつかってるHDDレコーダー、DVDディスクが突如再生できなくなるという恐怖を避けるべく、たまーにでいいので気を使ってみてはいかがでしょうか。



追伸
デジタル化されてきた環境に襲い掛かる問題点を上げてみましたが。これはまれなケースでもありません。
ちなみに、私はPCのHDDを2回壊しました。1度目は突如読み取り出来なくなる現象、2度目は間違ってHDDへのアクセス時に電源を消してしまう。2度目なんてのはとても些細なことです。
ミスは誰にでもあるので、リスクマネージメントをする観点からみると、バックアップがいかに大事になってくるかがわかってもらえたと思います。
わかった人も、わからなかった人も、とりあえず今あるデータがどれだけ大事かを天秤にかけて、整理もかけてバックアップをしていけば安全ということです。
面倒だからいいや! と思ってた瞬間に突如消えてしまう、「後悔先に立たず」なのです。