ネットもまだ赤ん坊?

しかしenforcementは、実定法には限らない。人類の歴史の圧倒的大部分では、それは共同体の暗黙の掟であり、英米では慣習法だ。それでも掟には「村八分」というペナルティがあり、慣習法には司法という第2次ルールがあるが、サイバースペースの自主規制には、そうしたメカニズムがない。普通の市場ではreputationが傷つくと客が逃げるというペナルティがあるが、2ちゃんねるや「裏サイト」は偽悪的なほど人気が集まる。

情報社会の倫理と法 - 池田信夫 blog

ネットにも一応暗黙の掟はあるんだろうけど。自主規制というか、ローカルルールや、その場の人間による自浄効果しか期待できない状況であるのは同意。
ネットが"隠れ場"となっているのも同意せざる得ない。でもGoogleの出現でだいぶ変わったと思う。検索すれば出てくるものは出てくるんですよね。いい意味でも悪い意味でも。
ので、これは検索しない、調べようとしない人たちも問題である。

まだ出来たばかり?

大体、まだ出来て20数年程度のシステム、というか社会だし(?)赤ん坊レベルなのではないかな、と感じます。
まだまだ出来ないことはたくさんあるし、このシステムの目標が何になるのかもわかっていない。少なくとも僕は知りませんし。
人間社会なんて、2000年も前からあるもので、そんなに簡単に人間社会を上回るほどの高度なものはできないだろうし。
幻想を見すぎといえば見すぎなんですよ。ネットの進歩のスピードが速いとはいえ、人間の進化の数百倍も進んでいるわけではないだろうし。
これが人間社会を超えるものになると考える人は、人間の歴史を否定しているのかもしれませんね。(もっとも僕も一時期そう感じた一人でした)

まだ赤ん坊?

その前に、インターネットって概念ってそんなに浸透しているかというと、全然だなーと感じる。少なくとも僕の親(50代)レベルでは全然関心がないし。
インフラとしては整っても、人間が全員使えるといったら、まだ使えない人のほうが多いわけですし。
そういう意味でも、ネットもまだまだ成長段階。段階というか過程?
だからこそなんだけど、現状の理解と問題解決の提示はたくさん必要だなーと。

システムがない?

今回の問題にも、簡単な答はない。本書で解説しているように、ケースを積み上げて試行錯誤するしかないだろう。

情報社会の倫理と法 - 池田信夫 blog

ものすごく同意ですよ。
で、それを吸い上げるシステムがないなーと思うことは結構あるんだよなあ。ここが問題(確立していない)なんだよなあ。